1番人気がことごとく馬群に沈んだ天皇賞(春)の近5年のレースを振り返ってみる。
2010年 良
13.3 - 11.9 - 12.0 - 11.5 - 12.0 - 11.6 - 12.2 - 13.8 - 13.5 - 12.8 - 12.6 - 12.5 - 11.8 - 11.3 - 11.4 - 11.5(48.7 - 49.6 - 51.4 - 46.0) 3.15.7
1着 ジャガーメイル ⑨⑧⑦⑤
2着 マイネルキッツ ②②②①
3着 メイショウドンタク ⑥⑥③②
2011年 稍重
13.2 - 11.7 - 12.9 - 13.0 - 13.4 - 12.5 - 12.9 - 12.6 - 13.9 - 12.6 - 12.0 - 12.2 - 11.7 - 11.4 - 12.1 - 12.5(50.8 - 51.4 - 50.7 - 47.7) 3.20.6
1着 ヒルノダムール ⑥⑧⑦⑥
2着 エイシンフラッシュ ⑩⑩⑩⑧
3着 ナムラクレセント ⑩⑩①①
2012年 良
13.0 - 11.6 - 11.3 - 11.7 - 12.4 - 11.9 - 11.9 - 12.7 - 12.7 - 12.7 - 12.1 - 11.9 - 11.4 - 11.7 - 12.3 - 12.5(47.6 - 48.9 - 49.4 - 47.9) 3.13.8
1着 ビートブラック ②②①①
2着 トーセンジョーダン ⑦⑦⑦⑤
3着 ウインバリアシオン ⑫⑫⑫⑫
2013年 良
13.0 - 11.9 - 11.6 - 11.4 - 11.5 - 11.6 - 11.7 - 12.5 - 12.1 - 12.4 - 12.5 - 12.8 - 12.9 - 11.9 - 11.8 - 12.6(47.9 - 47.3 - 49.8 - 49.2) 3.14.2
1着 フェノーメノ ⑦⑦③②
2着 トーセンラー ⑨⑨⑥②
3着 レッドカドー ⑪⑪⑩④
2014年 良
12.8 - 12.0 - 12.1 - 12.4 - 12.4 - 12.1 - 11.3 - 12.5 - 12.9 - 12.9 - 12.9 - 12.3 - 11.7 - 12.0 - 11.1 - 11.7(49.3 - 48.3 - 51.0 - 46.5) 3.15.1
1着 フェノーメノ ⑧⑧⑦⑤
2着 ウインバリアシオン ⑬⑭⑭⑧
3着 ホッコーブレーヴ ⑩⑨⑩⑩
基本的には2度目の坂の下りから勝負が動き出すパターンだが、年によって多少違いがある。2012年は後続を大きく引き離して逃げていたビートブラックが坂の上りからペースを上げて、まんまとそのまま逃げ切った。2013年は逆に直線だけの瞬発力勝負となっている。
ただ、展開はどうあれ、4コーナーである程度前にいないと勝負にならないのは共通している。理想は8番手以内。例外は2012年3着のウインバリアシオンと2014年3着のホッコーブレーヴのみ。道中は後方にいても、4コーナーまでにそこにいれば、スタミナにものを言わせてそのまま粘り込むことも可能。2011年3着ナムラクレセント、2013年3着レッドカドーがその例。
長距離戦だけに騎手の判断も重要になる。積極果敢に勝負を仕掛けて好結果を引き出した例としては、2011年3着ナムラクレセント騎乗の和田竜二騎手と2012年1着ビートブラックを駆った石橋脩騎手が挙げられる。
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今回の勝負の結果
1番 ブライトエンブレム 4着
2番 ドゥラメンテ 1着
3番 スピリッツミノル 9着
5番 リアルスティール 2着
10番 ベルーフ 12着
2週続けて1番人気を蹴飛ばして、そこまでは上手くいったが、僅差の4着に泣いた(実際には泣いてないけど)。
ドゥラメンテの強さは相当だと感じた。4コーナーでの斜行は褒められたものではないけど、そこから見せた脚は一流馬のもの。気性面の成長が待たれるが、堀調教師なら何とかしてくれる筈。もちろんダービーでも勝ち負けは必至。二冠馬になる可能性は高いと思う。
時間が無いので、予想だけ。
今回の勝負
1番 ブライトエンブレム
2番 ドゥラメンテ
3番 スピリッツミノル
5番 リアルスティール
10番 ベルーフ
の5頭ワイドBOX 各500円
計5,000円
今回の勝負の結果
6番 レッツゴードンキ 1着
9番 アンドリエッテ 6着
11番 キャットコイン 7着
13番 クイーンズリング 4着
15番 ココロノアイ 10着
の5頭ワイドBOX 各500円
計5,000円
クイーンズリングがハナ差届かずの4着で、不的中。
今回の勝負
6番 レッツゴードンキ
9番 アンドリエッテ
11番 キャットコイン
13番 クイーンズリング
15番 ココロノアイ
の5頭ワイドBOX 各500円
計5,000円
阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) 阪神 芝1600m 良
12.5 - 11.0 - 11.5 - 12.2 - 12.0 - 11.4 - 11.5 - 12.3(35.0 - 24.2 - 35.2) 1.34.4
2着 レッツゴードンキ ⑧⑨⑩
3着 ココロノアイ ⑨⑨⑧
4着 ムーンエクスプレス ④③④
7着 レオパルディナ ⑫⑨⑧
14着 クールホタルビ ⑥⑦⑮
17着 トーセンラーク ⑯⑯⑯
前後半の4ハロンが全く同じタイムの平均ペースとなった2歳女王決定戦は、勝馬(ショウナンアデラ)の瞬発力のみが目立った一戦となった。
2、3、4着のレッツゴードンキ、ココロノアイ、ムーンエクスプレスは善戦したが、強いと思わせるものは無かった。
フェアリーステークス(GⅢ) 中山 芝1600m 良
12.6 - 11.2 - 11.9 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.4 - 12.2(35.7 - 24.3 - 35.2) 1.35.2
1着 ノットフォーマル ②①①①
2着 ローデッド ⑭⑩②④
3着 テンダリーヴォイス ⑥⑩⑪⑧
5着 メイショウメイゲツ ⑪⑩⑪⑮
7着 トーセンラーク ④④②④
スローペースの一戦。逃げたノットフォーマルが勝ち、道中ポジションを押し上げたローデッドが粘り込んで2着。最終1ハロンのラップタイムをみれば、後続の不甲斐なさが分かる。1、2着馬は展開に恵まれた。
紅梅ステークス(オープン) 京都 芝1400m 良
12.5 - 11.3 - 11.6 - 12.1 - 11.6 - 11.3 - 11.5(35.4 - 12.1 - 34.4) 1.21.9
1着 コンテッサトゥーレ ⑩⑧⑦
これもスローペースの一戦。コンテッサトゥーレは出遅れたもののすぐに馬群に取り付き、中団を追走。直線では追われて良く伸びた。長く続く良い末脚を持っている。
エルフィンステークス(オープン) 京都 芝1600m 良
12.8 - 11.3 - 12.1 - 12.9 - 12.3 - 11.2 - 11.2 - 11.5(36.2 - 25.2 - 33.9) 1.35.3
1着 クルミナル ⑦⑥⑤
超絶なスローペースなのに馬群は縦長となった一戦。クルミナルが先行から押し切って楽勝したが、特に見処の無い一戦。
きさらぎ賞(GⅢ) 京都 芝1800m 良
13.0 - 11.6 - 11.7 - 12.6 - 12.7 - 12.1 - 11.7 - 11.6 - 11.6(36.3 - 37.4 - 34.9) 1.48.6
1着 ルージュバック ③③③
このレースも超絶なスローペースとなった。ルージュバックが先行して押し切ったが、展開と出走頭数(8頭)の恩恵があったのは確か。
クイーンカップ(GⅢ) 東京 芝1600m 良
12.4 - 11.2 - 11.5 - 11.8 - 12.0 - 11.4 - 11.5 - 12.2(35.1 - 23.8 - 35.1) 1.34.0
1着 キャットコイン ⑨⑧⑦
4着 アンドリエッテ ⑫⑩⑩
5着 メイショウメイゲツ ⑥⑥⑦
平均ペース。キャットコインは中団から渋太い脚を繰り出して、後続の追撃を振り切っての勝利。最後は脚が上がっていたが、何とか凌ぎきった。マイルまでなら堅実に走りそう。
チューリップ賞(GⅢ) 阪神 芝1600m 重
12.5 - 11.2 - 12.2 - 12.6 - 12.9 - 12.2 - 11.5 - 12.6(35.9 - 25.5 - 36.3) 1.37.7
1着 ココロノアイ ⑩⑧⑥
2着 アンドリエッテ ⑫⑭⑮
3着 レッツゴードンキ ④①①
6着 コンテッサトゥーレ ④⑧⑥
11着 クルミナル ⑦⑬⑩
平均ペースの一戦。道中ペースが緩んだが、馬群は詰まらず、後方からの競馬をした馬には辛い展開だった。2着アンドリエッテに食指が動きそうになるが、最終のラップタイムを見れば、手放しでは評価できない。紅梅ステークスで良い末脚を見せたコンテッサトゥーレは流れ込んだだけの6着に終わった。この馬には重馬場でのマイル戦は厳しかったのだろう。
アネモネステークス(オープン) 中山 芝1600m 良
12.6 - 11.6 - 12.1 - 12.5 - 12.5 - 12.0 - 11.6 - 11.7(36.3 - 25.0 - 35.3) 1.36.6
1着 テンダリーヴォイス ③⑤⑤③
2着 メイショウメイゲツ ⑤③③⑤
スローペースの一戦。1着テンダリーヴォイス、2着メイショウメイゲツ共に先行しての好走。展開に恵まれており、特に強調すべき点は無い。
フィリーズレビュー(GⅡ) 阪神 芝1400m 良
12.2 - 11.0 - 11.5 - 12.0 - 11.7 - 11.8 - 12.3(34.7 - 12.0 - 35.8) 1.22.5
1着 クイーンズリング ⑬⑭⑬
2着 ぺルフィカ ⑬⑫⑬
3着 ムーンエクスプレス ②②②
7着 レオパルディナ ⑤④⑤
13着 クールホタルビ ②②②
締まったペースで推移した平均ペースのレース。クイーンズリングが後方から直線で良く伸びて快勝。ラスト1ハロンのラップタイムを見れば大したことは無さそうだが、この馬自身も本気で追われていなかった。まだ奥がありそうで、要注目。
フラワーカップ(GⅢ) 中山 芝1800m 良
12.6 - 11.6 - 12.3 - 12.9 - 12.3 - 12.3 - 12.0 - 11.4 - 12.0(36.5 - 37.5 - 35.4) 1.49.4
2着 アースライズ ⑦⑦⑧⑧
5着 ローデッド ⑯⑯⑮⑧
12着 ノットフォーマル ⑤⑤⑤⑤
中弛みのスローペースとなった一戦。勝ったのは逃げたアルビアーノ。アースライズは2着と頑張ったが、勝馬とは0.2秒差。完敗と言って良い。
第75回桜花賞出走馬が出走してきたレースを出走メンバーのレイティングによってレベルの高低を比較してみる。
阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) 出走:18頭
出走メンバーのレイティング平均値:57.29
最高レイティング馬:オーミアリス(9着) 59.4
最低レイティング馬:ダイワプロパー(11着) 54.6
較差:4.8
2着 レッツゴードンキ 58.4
3着 ココロノアイ 58.2
4着 ムーンエクスプレス 58.5
7着 レオパルディナ 58.4
14着 クールホタルビ 59.1
17着 トーセンラーク 57.4
フェアリーステークス(GⅢ) 出走:16頭
出走メンバーのレイティング平均値:55.33
最高レイティング馬:オーミアリス(12着) 58.9
最低レイティング馬:ヤマタケマツリ(15着) 51.0
較差:7.9
1着 ノットフォーマル 53.8
2着 ローデッド 53.6
3着 テンダリーヴォイス 57.5
5着 メイショウメイゲツ 54.5
7着 トーセンラーク 55.3
紅梅ステークス(オープン) 出走:14頭(競走中止1頭有)
出走メンバーのレイティング平均値:55.28
最高レイティング馬:アルマオンディーナ(競走中止) 57.8
最低レイティング馬:ウインバニラスカイ(13着) 52.2
較差:5.6
1着 コンテッサトゥーレ 55.7
エルフィンステークス(オープン) 出走:13頭(レイティング不明1頭有)
出走メンバーのレイティング平均値:56.17
最高レイティング馬:ティーエスクライ(6着) 57.8
ユキノカトレア(10着) 57.8
最低レイティング馬:コルボノワール(5着) 54.8
較差:3.0
1着 クルミナル 56.1
きさらぎ賞(GⅢ) 出走:8頭
出走メンバーのレイティング平均値:56.30
最高レイティング馬:ポルトドートウィユ(2着) 59.1
最低レイティング馬:エメラルヒマワリ(8着) 51.0
較差:8.1
1着 ルージュバック 58.6
クイーンカップ(GⅢ) 出走:16頭
出走メンバーのレイティング平均値:56.81
最高レイティング馬:ジュエルクイーン(16着) 59.3
最低レイティング馬:ティーズアライズ(14着) 53.9
較差:5.4
1着 キャットコイン 58.8
4着 アンドリエッテ 55.9
5着 メイショウメイゲツ 56.7
チューリップ賞(GⅢ) 出走:17頭
出走メンバーのレイティング平均値:57.28
最高レイティング馬:レッツゴードンキ(3着) 61.0
最低レイティング馬:オリエンタルダンス(17着) 54.1
較差:6.9
1着 ココロノアイ 60.4
2着 アンドリエッテ 57.2
3着 レッツゴードンキ 61.0
6着 コンテッサトゥーレ 58.8
11着 クルミナル 59.5
アネモネステークス(オープン) 出走:16頭
出走メンバーのレイティング平均値:55.16
最高レイティング馬:テンダリーヴォイス(1着) 58.3
最低レイティング馬:バリアーモ(9着) 52.1
ウインバニラスカイ(16着) 52.1
較差:6.2
1着 テンダリーヴォイス 58.3
2着 メイショウメイゲツ 58.1
フィリーズレビュー(GⅡ) 出走:18頭
出走メンバーのレイティング平均値:57.05
最高レイティング馬:ムーンエクスプレス(3着) 59.2
最低レイティング馬:グレイスフルワード(9着) 54.2
バチスタ(10着) 54.2
較差:5.0
1着 クイーンズリング 58.4
2着 ぺルフィカ 58.3
3着 ムーンエクスプレス 59.2
7着 レオパルディナ 58.7
13着 クールホタルビ 56.0
フラワーカップ(GⅢ) 出走:16頭
出走メンバーのレイティング平均値:56.04
最高レイティング馬:アルビアーノ(1着) 58.7
最低レイティング馬:アースライズ(2着) 52.7
較差:6.0
2着 アースライズ 52.7
5着 ローデッド 56.4
12着 ノットフォーマル 58.3
前哨戦を出走メンバーの平均レイティング順に並べると以下の通り。
1位 阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) 平均値:57.29
2位 チューリップ賞(GⅢ) 平均値:57.28
3位 フィリーズレビュー(GⅡ) 平均値:57.05
4位 クイーンカップ(GⅢ) 平均値:56.81
5位 きさらぎ賞(GⅢ) 平均値:56.30
6位 エルフィンステークス(オープン) 平均値:56.17
7位 フラワーカップ(GⅢ) 平均値:56.04
8位 フェアリーステークス(GⅢ) 55.33
9位 紅梅ステークス(オープン) 55.28
10位 アネモネステークス(オープン) 55.16
阪神ジュベナイルフィリーズとチューリップ賞が1位、2位となった。桜花賞への王道路線でもあるレースだけに、やはりレベルが高くなっている。3位に前哨戦唯一のGⅡフィリーズレビューが入り、GⅡとしての存在感を示している。桜花賞で1番人気が予想されるルージュバックが出走したきさらぎ賞は然程レベルは高くない。出走頭数も8頭と少なかったレースで、このレースの勝利をもって中心視するのには不安がある。
アパパネ、ジェンティルドンナやハープスターといった名牝を輩出した過去5年の桜花賞を振り返る。
2010年 良
12.6 - 11.2 - 11.8 - 11.9 - 11.4 - 11.1 - 11.1 - 12.2(35.6 - 23.3 - 34.4) 1.33.3
1着 アパパネ ③⑤④
2着 オウケンサクラ ①①①
3着 エーシンリターンズ ④③②
2011年 良
12.1 - 11.0 - 11.5 - 12.1 - 11.8 - 11.3 - 12.0 - 12.1(34.6 - 23.9 - 35.4) 1.33.9
1着 マルセリーナ ⑬⑮⑯
2着 ホエールキャプチャ ⑭⑮⑰
3着 トレンドハンター ⑱⑰⑱
2012年 良
12.7 - 10.9 - 11.3 - 12.2 - 12.2 - 12.1 - 11.0 - 12.2(34.9 - 24.4 - 35.3) 1.34.6
1着 ジェンティルドンナ ⑨⑩⑩
2着 ヴィルシーナ ③④④
3着 アイムユアーズ ⑤⑦⑥
2013年 良
12.4 - 11.0 - 11.4 - 12.1 - 12.0 - 11.9 - 11.5 - 12.7(34.8 - 24.1 - 36.1) 1.35.0
1着 アユサン ④⑨⑩
2着 レッドオーヴァル ⑭⑮⑭
3着 プリンセスジャック ⑨⑬⑭
2014年 良
11.9 - 10.5 - 11.4 - 11.5 - 11.7 - 11.4 - 12.8 - 12.1(33.8 - 23.2 - 36.3) 1.33.3
1着 ハープスター ⑱⑱⑱
2着 レッドリヴェール ⑬⑬⑮
3着 ヌーヴォレコルト ⑪⑫⑫
桜花賞が外回りコースで施行されるようになって、実力が反映された結果になるようになったと言われるが、それでも展開によって馬券圏内に来る馬の顔触れは変わるようだ。
スローペースとなった2010年は逃げ、先行馬が馬券圏内を占めた。ハイペースとなった2013年と2014年は差し、追込馬決着となり、中盤少し緩んだペースとなった2012年は、先行馬と差し馬での決着となった。そう速いペースでもなかった2011年が追込馬の独壇場になっているが、このレースこそ実力が反映された結果なのだろう。