高遠原:じゃあ、2009年上半期も終わったので、納会ということで春のGⅠを振り返ってみようか。
朝霧:うん。
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高遠原:はい、残念至極会始めるよ。
朝霧:そんな変な名前の会なんてやだ~。
高遠原:じゃあ、大残念会。
朝霧:それも嫌。
高遠原:じゃあ、何だったらいいの?
朝霧:祝勝会。
高遠原:利益が一円も無かったんだから、それは駄目。
朝霧:何で? 完全的中したじゃん!
高遠原:結衣ちゃん。競馬は的中を競うゲームじゃなくて、あくまでギャンブルなんだよ。ギャンブルである以上、一円も儲けが無ければ、それは負けに等しい。
朝霧:そんなこと分かってるよ……。
高遠原:次に勝てるように反省すべき点はちゃんと反省しないと。
朝霧:……、うん。
でも、今回反省することなんかあるの?
高遠原:それがあるんだ。
朝霧:何?
高遠原:マイネルキッツを切れなかったこと。
朝霧:え? マイネルキッツは天皇賞(春)を勝った馬だよ。この馬のお蔭で美味しい思いができたんでしょ?
高遠原:それだよ。
朝霧:どれ?
高遠原:天皇賞(春)でお世話になった馬という意識が、少なからずこの馬の評価を甘くしたんだ。
朝霧:じゃあ、マイネルキッツはそんなに強い馬じゃないってこと?
高遠原:うーん、どう言ったらいいのかな? 強い馬じゃないという訳じゃなくて、天皇賞(春)を勝ったのは少し恵まれたところがあったからだと、そう判断するのが正しいんだと思う。
朝霧:恵まれたって、具体的には?
高遠原:マイネルキッツは勝負処で最内にコースを取ってたんだけど、4コーナー手前でこの馬の前がポッカリ開いて、難なく先行馬との差を詰めることができたんだ。
朝霧:それが勝因になったという訳?
高遠原:これだけが勝因という訳じゃないけどね。差を詰めて、さらに直線伸びるだけの脚が残っていたことも事実だから、もちろん実力もある。
朝霧:どっちにしろ、レースが終わった後でそのことに気付いてもどうしようもないよ。
高遠原:いや、前から分かってたんだ。
朝霧:え?
高遠原:分かってたんだけど、幸か不幸かマイネルキッツが1番枠に入ってしまったことで、もう一度同じように走れれば、何とかなるかもしれないと、つい考えてしまったんだよ。
朝霧:あ~、何となく分かるな、それ。夢よもう一度ってやつだね。
高遠原:そうそう。人気も5番人気と今年の天皇賞馬にしては低かったからね。つい欲が出てしまった。
朝霧:じゃあさ、マイネルキッツが外枠に入ってたり、もっと人気してたら、買ってなかった?
高遠原:その可能性は低くはなかっただろうね。
朝霧:う~ん。たった一頭の馬の取捨にも色んな要素が複雑に絡むんだね。競馬って、やっぱり難しいな。
高遠原:難しいからこそ、的中した時、利益が出た時の喜びも大きいんだよ。
朝霧:そうだね。
高遠原:さて、2009年上半期のGⅠも総て終わったから、総括なんぞしてみようと思うんだけど。
朝霧:また残念会?
高遠原:いや、まあ、確かにこの上半期もマイナス収支ですけど、一応、上半期の納会ということで……。
朝霧:しょうがないな。じゃあ、納会ということにしといてあげるよ。
高遠原:恐れ入ります。
今回の勝負の結果
1番 マイネルキッツ 7着
7番 アルナスライン 6着
8番 サクラメガワンダー 2着
9番 ドリームジャーニー 1着
11番 ディープスカイ 3着
朝霧:やったー、またまた完全的中! すごいよ、師匠!!
高遠原:うん、とりあえずは良しとしようか。
朝霧:嬉しくないの?
高遠原:うーん、まあ、1・2・3番人気で決まっちゃったからなあ。正直なところ、マイネルキッツに期待してたんだけどね。
朝霧:そりゃ、配当が高いに越したことは無いけど、完全的中で利益が出てるんだから、ここは素直に喜ぼうよ。
高遠原:うん、まあ、確かにね。
朝霧:で、利益は幾らぐらい出たの?
高遠原:ちょっと待ってよ。えーと。560円と210円に230円か。あー、殆ど利益な……ん、んん?
朝霧:どうしたの?
高遠原:な、無い……。
朝霧:何が?
高遠原:儲けが。
朝霧:……、儲けが無いって、利益が無いってこと?
高遠原:そう。
朝霧:そんなぁ~。冗談きついな、師匠。
高遠原:むしろ冗談であって欲しいよ。
朝霧:え? 配当は? 配当は幾らなの?
高遠原:自分で計算してごらん。560円+210円+230円
朝霧:え、えっと、770円に230円だから……。
高遠原:丁度1,000円だろ?
朝霧:なんで~!? 何で、完全的中で±0円なの?
高遠原:買い目を絞り切れなかった俺のせいだよ。すまない。
朝霧:謝らないでよ。師匠が謝らないで。仮にも完全的中させてるんだから。
高遠原:そう言ってもらえると少しは気が晴れるけど、自分の中では失敗したなと思ってることもあるんだ。
朝霧:何? 何を失敗したの?
高遠原:それは残念会で話すよ。
朝霧:残念会じゃない! だって完全的中してるんだもん! 残念会じゃないよ!!
高遠原:だからといって、祝勝会でもないだろ?
朝霧:う、うん。そうだけど……。
高遠原:残念も残念だから、残念至極会かな?
朝霧:そんな会やだ~!
今回の収支:±0円
2009年上半期収支:-22,300円
ブログ通算収支:-64,300円
朝霧:2009年上半期最後のGⅠにして、当ブログが最後に経験するGⅠ、有終の美を賭けて、宝塚記念の予想、いざ!
高遠原:ほんと有終の美を飾りたいね。
1番 マイネルキッツ
2番 インティライミ
3番 スマートギア
4番 アドマイヤフジ
5番 ヒラボクロイヤル
6番 エリモエクスパイア
7番 アルナスライン
8番 サクラメガワンダー
9番 ドリームジャーニー
10番 スクリーンヒーロー
11番 ディープスカイ
12番 モンテクリスエス
13番 コスモバルク
14番 カンパニー
今回の勝負
1番 マイネルキッツ
7番 アルナスライン
8番 サクラメガワンダー
9番 ドリームジャーニー
11番 ディープスカイ
の5頭ワイドBOX 各500円
計5,000円
高遠原:22回目のレースは春のグランプリ宝塚記念!
朝霧:上半期最後のGⅠか~。早いな~。
高遠原:早いね。そしてこの宝塚記念でこのブログも総てのGⅠを経験したことになるね。
朝霧:そっか、そうなるんだ~。最後に残ったGⅠなら、有終の美を飾りたいね。
高遠原:もちろんそのつもりだよ。
朝霧:頑張れ、師匠!
高遠原:おう!
朝霧:ところで、宝塚記念の宝塚は人の名前じゃないよね?
高遠原:うん、人名じゃなくて地名。兵庫県宝塚市のことだよ。
朝霧:宝塚劇場があるトコ?
高遠原:そう、その宝塚市。
朝霧:何で宝塚市なの?
高遠原:え? 阪神競馬場があるからだよ。
朝霧:えー! そうだったんだ!! てっきり阪神競馬場って大阪にあるんだと思ってた。
高遠原:そう思ってる人が少なからずいるけど、兵庫県宝塚市にあります。
朝霧:それで宝塚記念なのか。納得。
高遠原:納得した所で、宝塚記念の傾向を見ようか。
朝霧:うん!
高遠原:まず、前走は天皇賞(春)・金鯱賞・安田記念組が有力だね。ここ10年の複勝圏内に来た30頭のうち24頭がこれらの組からだよ。
朝霧:後の6頭の前走は?
高遠原:目黒記念とか有馬記念とか駒草賞とか鳴尾記念とか海外のレースとかだよ。
朝霧:とかとかばっかりで、結構あるじゃん。
高遠原:気にする程じゃないよ。駒草賞は3歳馬限定レースでしかも現在は廃止されてるレースだし、鳴尾記念は開催時期がよく変わる重賞で、前走鳴尾記念3着のステイゴールドが宝塚記念でも3着になった当時の鳴尾記念は6月開催だったんだ。現在は12月開催だから、条件は全く違うんだよ。
朝霧:なるほど。
高遠原:有馬記念と海外のレースは例外扱いできるから、実際には目黒記念を少し気にすればいいぐらいかな。
朝霧:どっちにしろ、天皇賞(春)・金鯱賞・安田記念組を中心に考えれば良さそうだね。
高遠原:そういうこと。
朝霧:着順は?
高遠原:前走3着以内と言いたいところだけど、この条件は近年変わりつつあるんだ。
朝霧:前走着順が悪い馬の巻き返しが多くなってるってこと?
高遠原:そうなんだよ。2003年までは前走3着以内の馬しか複勝圏に来れなかったんだけど、2004年にリンカーンが天皇賞(春)13着から3着に巻き返したのを皮切りに、2005年はハーツクライが天皇賞(春)5着から2着に、2006年はナリタセンチュリーが天皇賞(春)12着から2着に、バランスオブゲームが安田記念17着から3着に、2008年はインティライミが金鯱賞7着から3着にそれぞれ巻き返してる。
朝霧:2006年は特に極端だね。
高遠原:この年は阪神競馬場改修工事のため京都競馬場で行われたから、度外視してもいいかな。
朝霧:最近、祝勝会が多くて嬉しいな♪
高遠原:徐々に波に乗りつつあるね。
今回の勝負の結果
1番 スズカコーズウェイ 12着
3番 ウオッカ 1着
4番 ファリダット 3着
6番 ディープスカイ 2着
8番 アブソリュート 13着
13番 スーパーホーネット 7着
高遠原:良し! 3着はファリダットで完全的中!
朝霧:やったー! 完全的中なら、収支は勿論プラスだよね。
高遠原:うん。ファリダットが10番人気と人気が無かったからね。配当は結構付いたんじゃないかな?
朝霧:ど、どれぐらいついたの?
高遠原:ちょっと待ってよ、えーと……、あれ?
朝霧:どうしたの?
高遠原:思った程付いてなかったよ。ファリダット絡みは1,300円と1,920円だね。
朝霧:充分だよ!
今回の収支:+9,450円
2009年上半期収支:-22,300円
ブログ通算収支:-64,300円
1番 スズカコーズウェイ
2番 スマイルジャック
3番 ウオッカ
4番 ファリダット
5番 ホッカイカンティ
6番 ディープスカイ
7番 ライブコンサート
8番 アブソリュート
9番 カンパニー
10番 タマモサポート
11番 コンゴウリキシオー
12番 トウショウカレッジ
13番 スーパーホーネット
14番 マルカフェニックス
15番 リザーブカード
16番 アルマダ
17番 ローレルゲレイロ
18番 サイトウィナー
今回の勝負
1番 スズカコーズウェイ
3番 ウオッカ
4番 ファリダット
6番 ディープスカイ
8番 アブソリュート
13番 スーパーホーネット
の6頭ワイドBOX 各500円
計7,500円
高遠原:21回目のレースは春のマイル王決定戦安田記念!
朝霧:安田記念……、安田さん?
高遠原:そうだよ。
朝霧:え? ほんとに?
高遠原:うん、本当。JRAの初代理事長安田伊左衛門の功績を称えて創設されたレースなんだよ。
朝霧:いざえもん!? 江戸時代の人?
高遠原:いや、明治5年生まれで昭和33年に亡くなってる。
朝霧:明治時代の人か~。それでも大分昔の人だね。
高遠原:まあね。
朝霧:で、どんな人だったの?
高遠原:端的に言えば、馬が好きな人だったんだろうと思う。
朝霧:そりゃそうでしょ。JRAの初代理事長になるぐらいの人なんだから。
高遠原:いや、仕事で競馬に関わっていたというんじゃなくて、純粋に馬が好きだったんだろうなと思うんだよ。
朝霧:何でそう思うの?
高遠原:そう思わせるエピソードが幾つかあるんだよ。例えば、9歳で乗馬を始めていたり、大学入学後も陸軍の乗馬学校に通ってたり、大学を卒業して実家に帰った時のお土産が馬3頭だったり、極めつけに、結婚する時の結納返しに馬を所望したという話もあるんだ。
朝霧:馬好きを通り越して、ちょっと変わった人かも。結納返しに馬って……。
高遠原:新婦の家族もあきれたそうだよ。
朝霧:そりゃそうだよ。で、馬は貰えたの?
高遠原:いや、婚家が用意できなくて太刀を貰ったそうだよ。
朝霧:また全く関係無いものを貰ったんだね。
高遠原:だね(笑)。
で、安田伊左衛門はその後も馬に関する仕事を続け、競馬法の成立に尽力したり、数々の競馬団体に関わっていくんだ。東京優駿をはじめとするクラシックレースの基を作ったのもこの人だよ。
朝霧:え~! じゃあ、日本競馬の礎となった人じゃん!
高遠原:その通り。だから安田伊左衛門は「日本競馬の父」と呼ばれてるよ。
朝霧:日本競馬の父か~。確かにその通りだね。JRAの初代理事長がそんな人だったなんて全然知らなかったな。
高遠原:ちなみに2代目の理事長は、有馬記念でおなじみの有馬頼寧だよ。
朝霧:有馬伯爵だね。
高遠原:うん。蛇足ついでに言うと、有馬記念は有馬頼寧本人が創設して、本人の死後、有馬記念と改称されたものだけど、安田記念は本人の存命中に「安田賞」という名前で創設されたんだ。
朝霧:生きてるうちに、功績が認められたんだね。さすが日本競馬の父。
高遠原:うん。で、本人の死後、安田記念に改称されて今に至るという訳だよ。
朝霧:なるほど。
高遠原:じゃ、前置きが長くなったけど、安田記念の傾向を見ていこうか。
朝霧:うん。
高遠原:まずは、安田記念は荒れることが多いね。ここ10年で1番人気が複勝圏内に来たのは僅かに2頭だけ。1999年2着のグラスワンダーと2003年3着のローエングリンの2頭。
朝霧:勝ったことがないの?
高遠原:ここ10年ではないね。
朝霧:何でそんなに1番人気馬が凡走するの?
高遠原:うーん。このレースが結構難解なレースだからというのもあるだろうね。色んな路線から参加できるレースだし、加えて香港馬の参戦もあるから、混戦の中で押し出された1番人気になるんじゃないかな? 抜けた実力を認められて1番人気になったんじゃなくてね。
朝霧:じゃあ、1番人気の馬は疑ってかかった方がいいの?
高遠原:疑った方がいいかも。
高遠原:最後の直線が長かった日本ダービーだったね。
朝霧:うん。精神的にね。
高遠原:いや、時間的にも長かったんだ。
朝霧:どういうこと?
今回の勝負の結果
7番 ナカヤマフェスタ 4着
9番 ジョーカプチーノ 18着
11番 セイウンワンダー 13着
13番 シェーンヴァルト 6着
16番 トライアンフマーチ 14着
18番 アンライバルド 12着
今回の収支:-7,500円
2009年上半期収支:-31,750円
ブログ通算収支:-73,750円